起業・独立開業に“成功”するあなたが取るべきベストの選択肢は、株式会社の設立です。
しかし株式会社の設立には、すべての起業・独立開業の選択肢の中で最も多くのメリットを得られる反面、株式会社設立に伴う問題点もあります。
「設立資金の問題」と「制度・手続き上の問題」です。
株式会社設立の問題点と解決策を具体的に見てみましょう。 |
(→ 株式会社設立のメリット) |
■設立資金の問題
●最低資本金の問題
株式会社の設立には、最低資本金として1000万円以上が必要ですが、1000万円という最低資本金は、とても庶民が用意できる金額ではありません。
そこで、最低資本金1000万円を用意せずに済む方法として、2つの解決策が考えられます。
【「最低資本金」の解決策@】
1円株式会社として話題の中小企業挑戦支援法を利用して確認株式会社を設立すれば、資本金1円から株式会社の設立することができます。
しかし「中小企業挑戦支援法」による1円会社の設立にはあまりにも問題点が多過ぎます。
賢明なあなたが「中小企業挑戦支援法」の1円株式会社の設立を利用することなどないとは思いますが、もし中小企業挑戦支援法の適用を検討されているようでしたら、ぜひとも再考をお薦めします。 |
(→ 1円株式会社「中小企業挑戦支援法」の問題点) |
【「最低資本金」の解決策A】
最低資本金1000万円の問題をクリアするもう一つの方法として、休眠会社の買い取りという方法もあります。
しかしこの休眠会社の買い取りという方法も費用や手続き上の問題点のほか、非常に大きな問題点があります。もしあなたが休眠会社の買い取りをなさるなら、休眠会社の販売業者は極めて慎重に選択する必要があるでしょう。 |
(→ 休眠会社の買い取りの問題点) |
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●設立諸費用の問題
今、あなたのお手元に資本金「きっかり1000万円」があったとします。
しかし1000万円さえあれば株式会社が設立できるわけではありません。
株式会社の設立には最低資本金の1000万円以外にも、様々な諸経費がかかります。 |
登録免許税 |
15万円 |
定款の認証費用 |
10万円 |
銀行の出資保管証明書・委託手数料 |
2〜3万円 |
司法書士手数料 |
40万円 |
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これらの経費以外にも印鑑・その他雑費等々はかかります。株式会社の設立諸費用はには資本金以外に、最低でも60〜70万円程度は必要になるのです。
これらの設立諸費用は、1円株式会社を設立した場合も、休眠会社の買い取りを行った場合も必要になります。 |
■制度・手続きの問題
●手続きの「猥雑さ」の問題
株式会社の設立はすべての会社形態の中で、最も手続きが複雑で面倒です。
類似商号の調査から、定款作成、定款認証、取締役・監査役の選任等々に至るまで極めて猥雑で、素人にはなかなか出来ません。通常は司法書士の先生に依頼することになります。
(当然、それに伴う費用がかかります)
●最低設立人数の問題
資本金や設立手続きの複雑さ以外にも、株式会社の設立には、最低設立人数の問題があります。
株式会社の設立には最低3名以上の取締役・1名以上の監査役が必要です。
あなたがどんなに優秀な独立起業家でも、有限会社や合資会社・合名会社のように1人や2人では設立できないのです。
●設立後の問題
株式会社には設立初年度から役員任期があり、役員変更がなくても役員登記の手続きをしなければなりません。
それ以降も取締役2年・監査役4年の役員任期がありますので、役員変更がなくても2年に一度は必ず役員登記の手続きと費用が必要になるわけです。
この役員登記手続きも非常に猥雑でなかなか素人にはできませんので、通常は司法書士の先生に依頼することになります。つまり何の変更がなくても、手間と費用がかかるのです。
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【株式会社設立の問題点】
最低資本金は1000万円
登録免許税が15万円
定款の認証に10万円
登記関係の司法書士手数料が約40万円
出資保管証明書発行手数料に2〜3万円
そのほか、代表印や社印などで数万円
取締役は最低3名以上
監査役も1名以上必要
手続きが極めて面倒
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株式会社の設立は、あなたの起業・独立開業を“成功”させる最良の方法ですが、これらの問題点もあります。
それでも株式会社設立のメリットを考えれば、株式会社を設立するのが良いでしょう。
でもその前に・・・・ |